私たち(私と息子)も飯を早々と済ませ準備にかかる。案内板までゆっくり歩いたが何故か足が
重く感じる。そのうち慣れるだろう。宗史は私に気使いながら後から付いてくる。
樹林帯に入り見通しの無いジグザグ道を登ると1時間程でようやく見通しのきく所に出る。
ここで一息入れ、右手に燧ヶ岳を樹間に見ながら進む。座禅山を巻き20分程で弥陀ガ池に着く。
池沿いの木の手すりに沿って分岐点まで行き、ここで一息入れる。
座禅山の斜面には、咲き終えた白根アオイが所々に群生しており、カモシカよけのネットが煩わし
感じる。
静かな湖面を見ながら軽く食事を取り、これから急登の続く白根を仰ぎ見る。
真っ青な空に岩峰が荒々しくそそり立っている。
急登が続きガレ場にで、振り返ると遠く双耳峰の燧ヶ岳が望まれる。その下には丸沼、菅沼がある。
今までの疲れが一度に吹き飛んでしまう絶景である。
ガレ場をようやくこなし白根山頂(2577.6m)に着く。ここからの360度の展望は素晴らしい。
遠く平ガ岳、会津駒ヶ岳まで展望できる。
私はアマチュア無線が趣味で山行きの時は携帯トランシ−バ−を共にしている。20局位つながり
情報交換をする。
飯を済ませ景色を堪能してから、山頂を後にする。下に五色沼を見ながら急な下りに入り40分程で
避難小屋に着き一休みし、緩い下りを行くと五色沼に着く。
非常に幽玄なる神秘的な沼である。静寂すぎるほど静かで、時が止まっているようだ。
五色沼を後にし20分位で弥陀ガ池に着き、朝来た道を戻った。
(平成7年8月山行き)