奥の細道
廿余丁山を登つて瀧有。岩洞の頂より飛流して百尺、千岩の碧潭に落たり。
岩窟に身をひそめ入て瀧の裏よりみれば、うらみの瀧と申伝え侍る也。
”暫時は瀧に籠るや夏の初”
曾良随行日記
天気快晴。辰ノ中尅、宿ヲ出。ウラ見ノ瀧(一リ程西北)、カンマンガ淵見巡、漸ク及午。 鉢石ヲ立、奈須・太田原ヘ趣、常ニハ今市へ戻リテ大渡リト云所ヘカヽルト云ドモ、五左衛門、案内ヲ教ヘ、日光ヨリ廿丁程下リ、左へノ方ヘ切レ、川ヲ越、せノ尾・川室ト云村ヘカヽリ、大渡リト云馬次ニ至ル。 三リニ少シ遠シ。