上南摩地区を取材していて一番記憶に残った事がありました。
それは、2009年8月室瀬の里の様子を撮影していたときの出来事である。
数台の警察の車両が通過したのを目撃した。しかし、車両のナンバーがすべて鹿児島ナンバーであったのでちょっと気になっていた。
途中、上南摩を撮影しながら旧梶又小学校を通過したとき、先ほどの警察の車両が校庭に数台駐車していた。
そして数十名の警察官が手に棒を持って道路周辺の藪を掻き分けて何かを探している様であった。
私は気になりながらも徐行し通過していつも行く南摩川の源流地向かった。
そして、帰り掛けに旧梶又小学校から歩いてきた数名の警察官に出会った。
私は、徒ならぬ様子に警察官に「何かあったのですか。」と声をかけて見た。
すると、警察官から意外な事実を知らされた。
それは、最近鹿児島県内で起きた失踪事件関連の捜索をしているとの事であった。
また、この失踪事件の捜索範囲は鹿沼市の北西地域(古峰ヶ原周辺)まで及んでいるとの事でした。
2009年5月、鹿児島県屋久島で起きた男性の失踪事件である。確か不動産関係のトラブルでの殺人事件であったと思う。
その後の調べで、栃木県鹿沼市上南摩の最奥にある旧梶又小学校の古井戸に死体を遺棄した事が判明した。
鹿児島県警と栃木県警の合同捜索で古井戸の検証が行われ、古井戸の中からトランクに入れられた遺体が発見されたそうである。
この事件はテレビなどでも放映され、テレビ局の中継車や上空を飛ぶ取材ヘリで賑やかだったそうである。
その当時、事件の背景となった旧梶又小学校はこの地区に唯一残された建物で、南摩ダム建設により数年前に廃校になりその年には解体撤去される予定であった。しかし、前政権のダム見直しにより南摩ダムも存続か中止かの対象になり撤去は延期になったようであった。
私も事件が発覚する前までは旧梶又小学校へは度々訪れ校舎の裏手にある場所なども撮影していた。
ここには、捨て猫が数匹住み着き猫たちの写真を撮った覚えがある。その横手に古井戸があった様な気がしたが、今思うと背筋が寒くなる。
犯人は、何れ南摩ダムが完成すればダム湖の底に沈んでしまう所、埋めてしまえば犯行が分からないと思いこの地を選んでしまったのだろうか。
いずれにしてもこんな山奥で起きた事件は本当に悲しい出来事であったと思う。
この当時の様子をブログに載っていますので興味がありましたらご覧ください。
風のつぶやき!
2010年1月16日
2009年8月05日
下はその当時の南摩ダム工事の様子です。
風のつぶやき!
南摩ダムにて(旧)に掲載した2004年11月から2011年4月までの南摩ダムに関する記事がブログ形式で載っていますのでご覧ください。
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