栃木県日光市砥川上流に建設された今市ダムです。
このダムは、発電用として建設されたダムで東京電力で管理しています。
堤体の規模は、堤高75.5m・堤頂長177mの重力式コンクリートダムです。
このダムは、東京電力株式が今市発電所の下ダムとして建設したものです。
今市発電所は、鬼怒川支流の砥川最上流部に上ダム(栗山タム)と下ダム(今市ダム)の2つのダムを造り有効落差524mを利用して最大105万kwの発電を行う我が国最大級の純揚水発電所です。(これは、約35万軒の家庭で使うことかできます。)
昭和54年10月に工事を着工し、13年の歳月と延べ230万人の人達によって造られ昭和63年7月に運転を開始しました。
水量は910万立方メートルで、この内620万立方メートルの水を発電・揚水運転に利用しています。
これは、栃木県宇都宮市で使用する水道約1か月に相当しますが105万KWで発電すると7.2時間で上ダムの水は下ダムヘ、揚水では10時間で下ダムから上ダムヘ移ります。
電気の使用量は昼間と夜間に大きな差があり、夜間の比較的電気を使わない時間帯に揚水運転を、昼間の電気が多く使われる時に発電運転をしています。
電気を蓄えるものに蓄電池(バッテリー)がありますが、これと同様に「水」として蓄え・繰り返し利用しています。
この周辺は、日光国立公園に隣接しているところで、昭和53年に水力発電所としては初めて自然環境・社会環境・水質に与える影響についてアセスメントを実施するとともに、自然環境の保全に万全を期しています。
また、ダムからの放流にあたっては、下流の魚や農業用水に影響をおよぼさないよう、常に湖面の暖かい水を放流する表面取水設備を設置し自然環境にも配慮しています。
(今市ダム敷地内の案内板より転記)
上左は、今市ダムのモニュメント。
上右は、ダムサイトから見た今市ダム湖。
下の写真は、今市ダムと今市発電所の解説板です。
※ 今市ダムと栗山ダムのダムカードが東京電力(株)栃木支店 栃木北支社で頂くことが出来ます。
東京電力(株)栃木支店 栃木北支社 鬼怒川制御所 9:00~17:00(土・日・祝日・年末年始を除く)