懐かしい想い出 八月の風(壬生町にて)

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壬生わんぱく公園

昨日も腰のリハビリを兼ねて壬生町の栃木県営壬生わんぱく公園を散歩してきました。
昨日同様園内は35度ほどの酷暑日。
元気なのはわんぱく盛りの子供たちだけ、暑さを忘れ額に汗して園内を駈けずり廻っていた。
園内にあるトチノキ並木の日陰に腰を下ろすとベンチを流れる風が心地好い。
17年前に出会った忘れかけの麦藁帽子は、確かこのトチノキ。(下右)

壬生わんぱく公園 壬生わんぱく公園

痛い腰を庇いながらベンチに腰を掛け、ハンケチで額の汗をぬぐいながらちょっと微睡(まどろむ)。
何故か、17年前の想い出が脳裏をかすめる。

八月の風
夏の強い日差しを遮るように、マロニエの大きな葉がベンチに木陰をつくっている。
歩き疲れてベンチに腰を下ろすと、心地よい風が汗を冷やしてくれる。
時折、マロニエ並木の奥にある噴水が水しぶきを上げ、霧の中に虹を作り
乾ききった熱い空気を潤してくれる。
マロニエの幹の小枝に、水色のリボンの付いた白い小さな麦藁帽子が風に揺れている。
誰かが忘れて行ったのだろう。

その光景を見ていると、昔読んだことのある若くして逝った"堀辰雄"の小説を思い出す。
ルウベンスの偽画」の黄色い帽子の女性。
麦藁帽子」の中の女性。
「美しい村」の高原の避暑地での出来事。
そして、富士見高原療養所(サナトリウム)を舞台にした作者と婚約者との療養を描いた
風たちぬ」。
軽井沢高原の避暑地を舞台にした数々の名作。

白い小さな麦藁帽子は、マロニエ並木を渡る心地よい風と共に私をフランス文学風の甘美な
「堀辰雄」の世界に誘ってくれる。
そんな心地好い「八月の風」。
(夏の雑木林より 2001年)

"今はもう 行ってしまった 人なのに 梢に揺れる 麦藁帽子"
(詠み人  麗さん。こぶし町在住の方です)

壬生わんぱく公園 壬生わんぱく公園

上の写真は、2001年8月ごろ壬生わんぱく公園のトチノキ並木で偶然出会った光景です。
右の写真は、Photoshopで油絵風に加工。

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